Search Consoleのデータが2か月消えていた話
先日、ちょっと見て欲しいとの依頼から、あるサイトのSearch Consoleを確認していたら、3月下旬からデータがぴたりと止まっていることに気づきました。アクセスが急に減ったのかと思いきや、原因はそれではなかった。Googleがそのサイトを2か月以上見にきていなかった、というのが今日書きたい話です。
グラフが3月21日から動いていなかった
月に一度、保守しているサイトの状況を確認する習慣があります。Search Consoleを開いて、クリック数や表示回数の傾向を大まかに把握するというもの。
※「Search Console(サーチコンソール)」とは、Googleが無料で提供している管理ツールです。Webサイトへの検索流入やエラーの有無などを確認できます。
新規にご相談いただいたサイトを確認しようとグラフを開くと、クリック数・表示回数が3月21日以降のデータが無いことに気づきまました。検索パフォーマンスのグラフが右端にピッタリくっついていたので気づかなかったけど、数日して確認すると、3月21日の次が6月1日になっていて、約2ヶ月のデータが丸っとなかった。
コーヒーを一口飲みながら「これはデータの取得自体がおかしいのかもしれない」と感じて、もう少し掘り下げてみることにしました。
クロールの統計情報を開いてみた
Search Consoleには「設定」メニューがあり、その中に「クロールの統計情報」というページがあります。Googlebotがそのサイトを実際に訪問した回数の履歴を日付別に確認できる場所です。
※「Googlebot(グーグルボット)」とは、Googleがサイトの情報を集めるために定期的に巡回するプログラムのことです。Googlebotが来てサイトを読み取ることで、Google検索の結果に反映されます。
確認してみると、3月19日あたりを境にGooglebotの訪問回数がほぼゼロになっていました。Search Consoleのデータが途切れた時期と、きれいに一致していました。
アクセスが減ったのではなく、Googleがそもそもサイトを見にきていなかった。このクロール停止の状態が、2か月以上続いていたことになります。
サイト自体は外から見えているか確認した
Googlebotが来ていないと分かっても、次の疑問が残りました。「サイト自体が外からアクセスできない状態になっているのかどうか」。
Claudeに「このURLのサーバー応答を確認したい」と相談して、ターミナルからcurlコマンドでサーバーが返す応答コードを調べる方法を教えてもらいました。実際に試してみると200(正常)が返ってきており、サイト自体は問題なく閲覧できる状態でした。
※「curl(カール)」とは、コマンドラインからWebサーバーへリクエストを送るツールです。「このURLにアクセスしたら何が返ってくるか」を手動でたしかめられます。「200」は「正常に応答できています」という意味の数字です。
サイトは動いている。でもGooglebotが来ていない。なぜGooglebotの訪問が止まったのかは、この時点では原因を特定するに至りませんでした。
WordPressのバージョンを上げたら動きが変わった
調査と並行して、そのサイトのWordPressを大幅にバージョンアップする作業をおこないました。更新対応自体は別の用件でしたが、その後しばらくしてSearch Consoleを確認すると、Googlebotの訪問が再開していて、データも少しずつ戻り始めていました。
バージョンアップがGooglebotの再訪のきっかけになったのか、更新に伴う何かがサイトの状態を変えたのか、正直なところ完全には分かっていません。ただ「アップデート後にクロールが再開した」という事実は確認できています。
原因を断定できないまま状況が改善することは、Web制作の現場ではめずらしくなくて、それはそれで受け入れています。
同じ状況になった時に確認してほしいこと
「Search Consoleの数値がおかしい」と感じた時、アクセス解析ツールや広告の変化をまず疑うことが多いと思います。ただ、Googlebot自体がサイトに来ているかどうかをクロールの統計情報で確認してみると、思わぬところに手がかりを見つけられることがあります。
同じことで先に進めずにいる方の参考になれば。