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18本のベースを経て3本に辿り着いた話

(更新: 2026.04.10)

ベースを始めてからずっと「これだ」という1本を探し続けていた。気づいたら18本経由していて、今は3本に落ち着いている。「どうして今の3本なのか」をちゃんと言語化したことがなかったので、書いておこうと思う。

最初の1本は先輩からもらったモッキンバード

高校2年の時、先輩に「ベースあげるからバンドやろうぜ!」と言われた。 手渡されたのは、フェルナンデスの白いモッキンバード(※1)。

当時コピーしていたのはリンドバーグやパーソンズ。 リンドバーグのベーシストが使っていたワーウィックのストリーマーステージ1(※2)、あの美しい木目に一目惚れした。 どうしても木目のベースが欲しくて、白いモッキンバードをサンドペーパーで必死に磨いて塗装を剥がし、木目を出した。 今思えば無茶苦茶なことをしているけれど、「自分の手で、自分の好みに変える」ことへの衝動は、あの頃からずっと変わっていない。

※1 モッキンバードとは、B.C.Richというメーカーが作ったギター・ベースの型名。尖った独特のボディ形状が特徴的。フェルナンデス社がコピーしてリーズナブルな価格で販売してた。
※2 ワーウィック(Warwick)はドイツのベースメーカー。美しい木目を活かしたボディと独特の音色で知られています。その中でもstremer stage1というモデルはwarwickを代表するモデル。


フリーに撃ち抜かれた日

その後、EXTREMEというバンドに出会い、そこからレッド・ホット・チリ・ペッパーズに辿り着いた。 フリーの演奏を聴いた時、衝撃が走った。

それまで自分の中にあった「ベース=バンドの土台、目立たない存在」というイメージが、一瞬でぶっ飛んだ。 ベースって、こんなに暴れていいんだ。こんなに歌っていいんだ。

その日からフリーが使ってたミュージックマンのスティングレイ(※3)が欲しくて欲しくてたまらなくなった。 もちろんレッチリのベースラインは簡単には弾けなかった。今も弾けない(笑)。 でも、あの衝撃があったから、ベースを続けてこられたんだと思う。

※ スティングレイ(Music Man StingRay)とは、アメリカのミュージックマン社が作るベースの定番モデル。太くパワフルな音が特徴で、ロックやファンクで愛用されています。


18本の遍歴

振り返ると、これまで手にしたベースは18本になる。

フェルナンデス モッキンバード → ホーナー → Music Man StingRay(Black)→ Music Man StingRay(SB)→ Music Man StingRay 5 → Music Man StingRay Special → Warwick Streamer Stage 1 → Warwick Streamer ST Custom Shop 5 → Modulus VJ → Mayones Comodos 5 → Black Smoker BP5 → Black Smoker JB5 → Modulus FB5 → Fender Jazz Bass USA 50周年モデル → Music Man StingRay 35th → Alleva Coppolo LG5 Korina LTD Edition → Freedom Custom Guitar Research O.S.Retro 60s JB5 Active → Fender Traditional Late 60s

スティングレイだけで4本。ハムバッカーのパワフルな音に惚れ込んで、何度も買い直した。 ワーウィックのヨーロピアンな木の鳴り、モデュラスのグラファイトネックのモダンなレスポンス、Mayones、Black Smokerといったハイエンド系…。 いろんな方向に手を伸ばしては、「自分の音」を探し続けていた。


今、手元にある3本

18本を経て、今手元に残っているのは3本。

Alleva Coppolo LG5 Korina LTD Edition コリナボディ、コリナネック on ローズウッド。シングルコイルPUにAlleva Coppolo製2バンドプリアンプ。 音がめちゃくちゃ気に入っている。木が鳴っている感覚がダイレクトに伝わってくる。 バンドの練習にはこいつを持っていくことが多い。メインの1本。

Freedom Custom Guitar Research O.S.Retro 60s JB5 Active / Block Inlays & Binding リビングに常設している。朝ごはんや晩ごはんを食べ終わったら、食卓で流れている曲に合わせて適当にブンブン弾く(ほんと適当な原曲無視系で音も外れてると思うw)。
Freedomのベースは安定感があってめちゃくちゃ弾きやすい。

Fender Jazz Bass USA 50周年モデル むかーし昔、ヤフオクで壊れたこの子を格安で買って、いつか修理して使おうとずっと放置してた。昨年重い腰を上げてようやくカスタム完成。仕事部屋に置いていて、息抜きに手に取る。4弦なので出番は少なめだけど、塗装を全部剥がして自分でラッカーを塗り直し、ピックアップ、プリアンプ、ペグも全て交換した。もはや原型をとどめていないかもしれないけど、だからこそ愛着がすごくある。

3本ともパドルペグで統一しているのは小さなこだわり。見た目の統一感と、チューニングのしやすさが好きです。


3本ともジャズベースになった理由

今の3本は、全てジャズベース系。 スティングレイを4本も乗り継いだ自分が、なぜJBに落ち着いたのか。

きっかけは、ジモティーで見つけたご近所バンドだった。 月1回スタジオに入って、みんなでいろんな曲をコピーする。 そのセットリストが本当にバラバラで、ユニゾンスクエアガーデン、あいみょん、Ado、アジカン、Saucy Dog、スピッツ、back number、ブルーハーツ、ハイスタ、JUDY AND MARY……ジャンルも年代もめちゃくちゃ。

スティングレイやワーウィックのような「ベースのカラーが強い」楽器だと、曲によっては「なんか違う」という感覚が出てしまう。(個人的に音はめちゃくちゃ好き)
でも ジャズベースの音は、どの曲でもしっくりくる音作りができる。 派手さはないけれど、どんな場面にも馴染んで、ちゃんと芯がある。


終わらない練習と、やめられない理由

練習しても練習しても、全然完成しない。 自分が望む領域にはなかなか行けなくて、いつももがいている。

でも、やめられない。

月1回のスタジオ。各自が自分のパートに責任を持って、相手に迷惑をかけないように努力して、それぞれが持ち寄った練習の成果をぶつけ合う。 あの緊張感。 練習が終わった後の達成感。 ちゃんと練習していって、メンバーから「ベース最高だったね」と言われた時の高揚感。

幸せだなぁ、と思う。

高校2年のあの日、先輩にもらった白いモッキンバードから始まった。 サンドペーパーで削って木目を出したあの日から、18本のベースを経て、自分の手でカスタムしたJBを弾いている今日まで。 ずっと「自分の音」を探し続けて、まだ見つかっていなくて、でもその過程がたまらなく楽しい。

※この記事はNPCの中の人の実務経験をもとに書いています。

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